おもしろい中国語(1)

 東京オリンピックの招致成功とともに,「おもてなし」という言葉が世界に広まりました。外国人観光客のために交通機関や観光地などあらゆるところで,「おもてなし」がかなり浸透し,3か国語・5か国語の表示が当たり前なことになっています。特に国際便のある空港往来の電車に乗ると,様々な外国語の案内放送が流されて,時々どこの国に来たかはわからなくなるほど,日本の国際化はどこの国よりも進んでいます。

 中国からの観光客のためにも中国語の案内表示がかなり増えています。その中で,読んでも意味の分からない中国語表示が時々見かけます。一番おもしろい例は次の画像に示すものです。

これはゴミの分別を説明する看板の写真です。左の画像にある中国語は,意味ではなく,「ビン」または「Bin」の発音を中国語漢字「斌」で表示していると思われます。その訳を出す方法をいくら考えてもわからなかったので,パソコン上で操作してみると,中国語入力で「Bin」を打ち込むと,一番目に出てくる漢字は「斌」でした。

 右の画像の翻訳方法はわかりやすいです。まずは日本語の「缶」を和英辞書で調べると,「Can」が出てきます。この「Can」を英語・中国語(英漢)辞書で調べると,助動詞の「Can」は中国語の「可以」に相当します。しかし,ここの「Can」は助動詞ではなく,名詞の「Can」であるべきなので,正しい中国語訳の「罐,易拉罐」からかなり離れてしまいました。猿(さる)のことを教えたいが,去る(さる)ことを説明してしまいました。