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Question: 自社の力で情報システムを開発することは可能ですか

Answer:  自社の力で情報システムを構築することは,これまで大手企業でしか考えられなかった.近年来特にマイクロソフト社がWindows95を発売してから,情報技術の急激な進歩とパソコンの低価格化による応用の普及などのため,中小企業でも自社独自で情報システムを構築することができるようになっっていた.具体的に,次のことが挙げられる。
  1. 価格の急激な低下による情報化の現実化
  2. 従来は情報化の必要性を認識しながら,資金的な面を中心とする制約が多かったので,中小企業の情報化はなかなか進めなかった。Windows95が登場してから,パソコンの性能が驚きほど向上している一方,価格が急激に低下してきて,従来のホストやオフコンより遥かに少ない資金で,性能のもっと高い情報システムを構築することができるようになり,中小企業の情報化は現実的なものとなっている。

  3. 操作の容易さによるパソコン応用の定着
  4. Windows95には,フォルダ,デスクトップ,ごみ箱などのアイコンを使ったGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)が取り入れられ,スタートボタンやタスクバーなどユーザーが直感的に理解しやすい操作環境になっている。また,プラグ・アンド・プレイの技術を導入し,ハードウェアを自動認識させ,自動的に環境設定を行えるようになり,従来コンピュータの専門家しかできない設定操作は要らなくなっている。これにより,パソコンをまったく知らない初心者でも容易にパソコンを設置し,簡単にパソコンを操作することができる。このため,パソコンの応用が急激に普及され,中小企業においても定着しつつある。

  5. ネットワーク機能の充実による情報化レベルの向上
  6. Windows95 とWindows NTには,ネットワーク機能を標準で搭載している。また,電子メール送受信,インターネットアクセスためのアプリケーションソフトが用意されている。これらのネットワーク機能の充実により,中小企業においてもネットワーク専門会社に頼まずに,数十台規模のパソコンネットワークを自分自身で構築することができる。これにより低コストのパソコンLANが急激に普及し,情報の共有が容易に行われ,情報化レベルは顕著に向上してきている。

  7. 開発ツールの進歩によるシステム開発の効率アップ
  8. パッケージソフトを導入する場合を除いて,情報システムを構築する場合,独自の応用ソフトを開発することは避けられない。従来はこの応用ソフトの開発にCOBOL言語,C言語などのプログラミング言語を用いるのは一般常識であった。開発効率が非常に低い上,専門の情報処理技術者とプログラマしかできなかった。Windows95が登場してから,いろいろな便利な開発ツールが発売されている。これらのツールはユーザーに親しみやすいGUI対応で対話的に本格的なアプリケーションを作成できる。これにより開発の効率が大幅に向上し,従来はプロのプログラムが一週間を必要とする画面表示やレポート作成のプログラムは,いまの開発ツールを用いてただの数時間で完成できる。そして専門の情報処理技術者やプログラマだけでなく,一般のユーザーでも簡単に独自のアプリケーションソフトを作成することができる。

  9. 情報収集手段の進歩
  10. 情報システムを構築するとき,うまく行く場合はよいが,うまく行かなくて困った場合,誰かに相談したり参考になる情報を収集しなければ,予想以上の時間がかかり,システム開発は順調に進まない.しかし,近年来,インターネット利用の普及により,各ソフトウェアベンダー,ハードウェアベンダーなどいろいろなところから,素早く無料で参考になる情報を入手できるようになっている.

 中小・零細企業にとっては,自社の力で情報システムを構築する最大な利点は,他社と横並びで最新型の情報処理機器を導入することではなく,システム構築をきっかけに自社の業務を見直し,目指すべき効率化に見合った投資をすることである.

 実際に独自で情報システムを構築する場合,一からすべて自社の力で完成しようとしたら無理なところが多い.次の事例は参考になると考えられる.

  1. 外部の力を借りる
  2. 自社でできることは独自で完成し,足りない知識・ノウハウなどは外部から入れて,出来ない開発作業は外部に頼む.これについては,次の資料を参照されたい.

董 彦文:“Windows95時代における中小企業情報システムの開発戦略と進め方”,商学論集,Vol.66, No.3,pp.33-49 (1998).

また,産学共同開発も有効な手法であり,ご興味をお持ちの方は董研究室産学共同開発事例へ.

  1. 中小企業同士のネットワークを利用する
  2. 週刊ダイヤモンド 98年12月12日号,”カネをかけずにできる!中小企業の情報武装”というタイトルで,中村州男先生が大阪を拠点に主宰されている勉強会「情報化適塾」,と(財)高知県中小企業情報センターが主催された「情報化モデル企業育成事業」を紹介した.その中で,プログラム経験ゼロでも半年で自社の専用ソフトを作成できた経営者の話しは,他の中小会社にとって非常に参考になると考える.

    これに興味をお持ちの方は週刊ダイヤモンド 98年12月12日号を参照されたい.また,(財)高知県中小企業情報センターのホームページにも参考になれる情報がたくさん掲載されている.

 福島県中小会社経営者の方々も,独自で情報システムの構築にチャレンジしてみませんか.その場合,ぜひご相談に来てください.

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Question: 産学共同開発はどこまでできますか

Answer:  平成10年度《中小企業白書》によると,6割近くの大規模製造会社が大学と連携し,様々な経営資源を補完しているに対して,大学との連携を行っている中小製造会社は10数パーセントしかなく,大規模製造会社と顕著な格差が見られる.これは体力の弱い中小企業が新技術導入や新製品開発において大企業より遅れているのが原因の一つであるが,大学側には中小企業に適する連携内容を提供できなかったことも主な原因であると考えられる.

 98年10月大学審議会が「21世紀の大学像と今後の改革方策について(答申)」を文部大臣に提出し,話題になったように,近年来,各大学は,独自の知的資源などをもって積極的に社会発展に資する開かれた教育機関を目指して,リフレッシュ教育の実施,連連携大学院の実施,共同研究の実施,受托研究や寄附溝座の受入れなど,地域社会や産業界との連携・交流に力を入れている. 福島大学でも「福島大学産業技術研究会」を設立し,産学共同研究セミナー,産学共同開発などの産学連携の推進を図っている.

 産学共同開発をもって中小企業の情報化を実現することは,中小企業側にも大学側にもいろいろなメリットをもたらす.たとえば,

bullet情報システム機器やソフトの選定にあたり,中小企業にとってもっとも有効・適切な選択肢について中立的立場から助言することができ,中小企業のニーズに合ったシステム構築をし,必要以上にシステム機器を購入し,無駄な投資をさけることができる.
bullet中小企業がより早く外部の知識・ノウハウを導入することができる.
bullet産学共同開発を通じて,大学側も中小企業のニーズや実情を理解し,これを大学の研究教育に反映し,社会ニーズにはよりよく答えられる大学作りに役立つ.
bullet学生を中小企業情報化支援活動に参加させ,より効果的なインターンシップ活動を促進することができる.

  これまでに 「福島大学経済学部董研究室」は産学共同開発を積極に進めて,数社の中小企業を指導して,各企業の情報システム構築に成功していた.ご興味をお持ちの方は董研究室産学共同開発事例へ.

 これからも以下の面で中小企業の情報化を応援していきたい.

  1. 情報化に関する皆様の疑問・質問に答える.

皆様のご相談に応じられる分野については,以下の通りである.

bullet生産管理・工場管理の改善活動および生産管理情報システムの開発 bullet中小企業における基幹系業務管理情報システムの導入と開発 bulletWindows NTをベースとする中小企業社内情報ネットワークとイントラネットの構築 bullet情報技術を活用する管理業務・ワークフロー改善・革新活動の支援
  1. 情報システム構築に関する技術指導を提供する.たとえば
bulletシステム設計に関すること bulletハードウェア,ソフトウェアの選定に関する技術問題 bullet応用ソフトの設計 bullet応用ソフトのプログラミングに関して,見本プログラムを提供し,プログラミング手法を指導する bulletシステムの切替え,運用と保守について助言をする.
  1. 中小企業ネットワークつくりまたは企業間連携・交流を支援する.たとえば
bullet情報化に関する産学共同研究会活動を主催する. bullet中小企業グループ内の情報化知識・ノウハウの交換・交流活動を支援する.

 以上の支援活動にご興味をお持ちの方は

  1.   「福島大学産業技術研究会」の窓口である教育学部早坂明夫教授へ,または直接
  2.   「福島大学経済学部董研究室」董 彦文助教授へご連絡願いする.

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